間奏「鋼鉄の時代の幕開け」の章

ここウェスト=ディストラクテスにも 妖精皇圀期が存在している
その当代最強の破魔法術士は何をしていたか 焦点を当ててみることする

???「判決を言い渡す 一級溟系破魔法術士リーゲン候スダラ=レクレイムよ 奴隷階級監査局 担当評議会法 奴隷取締違法の罪にて 懲役百五十年の後爵位剥奪のうえ 破魔法封じの刑に処す」
裁判長サーリア伯エルトが言い終えると 館内に驚きの喚声が起こる 集まっているのは一部の上流貴族達である
日頃はあまり感情を抑制している 彼らが感情を表にしている この判決は厳しすぎる と

いくら貴族である彼らが蛮族達を嫌っているとはいえども 彼らも妖精ヒトの子
剣を取り戦う能力を持つべき者に 下級貴族よりも高い待遇を与えたからといって この 斬首 の次に重い刑を与えるだろうか

貴族達のそれぞれの思惑をよそに裁判長は続ける
エルト「意義は無いな……」
この若き執行人は下方の台に立つ 緑色の美しき髪をもった 碧眼の青年大貴族に極めて事務調で問う
リーゲン「ない」
若き裁判長の顔から 心無し苦悩の表情が漏れた

裁判長が席から立ち上がると同時に 犯罪者となった侯爵を二人の屈強の男達が腕を抑えつつ 出口へと連れていく
こうして貴族院臨誅裁判が終わったのである

このスダラ=レクレイムというリーゲン候の御姓を冠る 青年貴族の生い立ちは誰も知らない
ただ 唯一知られているのは 数々の破魔法術士の中でも珍しい 破魔法の塔を用いずに破魔法を施行する
無頼系統破魔法術士であるということと
皇圀創立期からの貴族であり 屍海霊派破魔法術 及び 雷霊派破魔法術 第一番目の地位と
それに見合う実力 そして人望と魅力を全てもっていたということ

これでは それぞれのNO.二やNO.三 達は面白くない そこに 暗き陰謀の戦いが生じる訳で そうでなければ このやんごとなき身分上の貴族に横暴とも云える 重罪を押しつける事が出来るだろうか

しかも カスタロスを統べている破魔法王さえも 黙認の姿勢をとっているように伺え この裁判には矛盾と疑惑と裏があると噂立ちさえしている

この事件に関する書類の類を腕に抱えこみ 立ち去ろうとする裁判長が 愁いの顔を表に出さずにはいられなくなり思わず両手を壁に叩きつける
エルト「何故なんだ義兄さん 頼りなげに大学院の教壇に立ち 穏のんとも呼べる貴方は十余年の間 行方をくらませていたと思えば 心を鬼にでも喰らわしたかのように人格が変わり 蛮族と通じる奇行を…こうして大罪人として 私自身の手で裁かれる運命を辿ろうとは……少しは 姉さんの氣にも……」
辺りは ただかび香る 古木作りの貴妖精族会本院が独特の重さが篭っていた

ガシャーン!

この重き鉄の扉が閉まる独特の音と カチャリ という軽音が獄房内に重なって響く
牢番人「あんたも物好きだね 破魔法の力なき俺達がいくらがんばろうと貴妖精族くげさん達が お前達は下民だ 夢さえもってはならぬと蔑まれてきたもんだ あーぁ この世は破魔法使いバンザーイのご時勢よ わかった?俺達の少なき理解者さん?」
と無言の罪人に牢番人が愚痴を言い終えると さっさ と鍵を掛けてから出ていけば 獄房全体に破魔法が被さる独特の精氣オーラが漂う
リーゲンは苦笑する
「出ていく意志があったら とっくに隙を狙い 力ずくにでもに『古式転移』しているさ 其れにこんな猿の様な 障壁が破れないと 連中に思われているのか」
独房なので 辺りは妙に寂しい
「まあいい 解除したらしたで また一般受けを好くするだけ 石になれば三年 というし 星位置によるとこの国の果ても あと一日という結び 俺の弟子供も最後の日ぐらい 俺を形の上でも超えたかったのだろうさ さーて 遥か遠くから俺の解き放った もっとも野卑で 強靭なる獣達の喚声が聞こえ始めてきたな……」
そして リーゲンの体にのしかかる睡魔の誘いに 彼は素直にしたがうことにした


???「 何 だったのですか……」
リーゲンは これが夢の中だと直感した そして 女性の声がする方向に 背を向け離れようとする
???「そして また私に何も言わず 逃げるのですね」
緑髪の青年 リーゲンは足を留めようともしない
???「カスタロスは貴方が創った理想郷のはず みすみす蛮族たちに この破魔法の楽園を明け渡し 貴方はそれでいいのですか……」
男は振り返り 長く美しい黄金髪に透き通るような碧眼の女僊狐ハイエルフに歩み寄っていく
リーゲン「俺のようなステキな性格の御仁が この皇圀を創ったなんて言うと まともな奴は集まらなかっただろうし それにここはもう お前にくれてやった大陸(しま)だ だから お前の思う様にやってきたんだろう お前が本氣を出しさえすれば カスタロスは今でも守る事が出来るぜ…」
???「そう……私は貴方が創ったカスタロス守り続けてきた 貴方が私にここを託す と告げたきり 私の目の前から消えたから……」
???「そして この蛮族達の反乱の首謀者も貴方 つまり私は 貴方からここを守る!!」
といって彼女は意志の祈念に入った
???【皇圀の象徴たる権力の塔の力すべて解放し 
かの者の持つ不可視の衣砕きて
彼の魂を 存在を 歩んできた歴史を 消去せよ!!】
リーゲンの全身に 無比の強大な氣が襲うも それを正面がら受け流すと四方に未曾有の大渦が吹き荒れる
リーゲン「馬鹿野郎!お前自信の手で破魔法の塔を この時代を破壊しようと言うのか 偉大なる破魔法の蓄積に比べ俺という ちっぽけ な存在かみを消去するために」
彼女はまだ詠唱を続けている その勇ましくも潤しい彼女の姿を見て
リーゲンの心になんとも言えない感情がおこり 彼女にやさしく語り掛ける
リーゲン「やめた 抵抗しないよ……」


彼女は目を覚ました そして辺りに視線をずらしていく 破魔法王の部屋にしては質素なものである

彼女は印を結び短音で唱える 彼は獄房にいなかった
破魔法王エレーニス「失敗……私の記憶の中に彼がいる……私がまだ普通の娘だったころの 夢がまだ夢だったあの頃の 側にいつも彼がいただけで幸せだったアノ頃の……」
すると突然 下から爆音が轟いた 彼女は既に覚悟していた 新しき時代の幕開けを

更に 混沌とした時代 鋼鉄の時代 のおとずれを

???「リーゲン候の旦那 全ての破魔法塔が陥落いたしやした!!」

一人の雑用の奴隷から諸候に昇進した あの獄房の牢番人の口より 兜から緑髪がわずらわしそうにこぼれている一身すべて黄金の鎧をまとった大将軍に報告をする

リーゲン「よし 解散だ これからはお前達の時代だ 好きな所にいくがよい!!」
ウォォォォォォォォォォー と数万の軍勢から勝利の喚声が湧く
その勢いでリーゲンはのけ反り倒れる
今度はガハハハハハハハハハハと爆笑の渦か湧く
数時間後 やがて辺りにに人がいなくなり 兜を取りながらリーゲンはまだ煙のくすぶっている 遥か向こうの塔を 目を細めて見ている
「あと一歩 塔を破壊するのが遅ければ 俺は消去されていたのか……」
リーゲンの脳裏に ふと 忘れかけてた彼女の言葉を想いだした
リーゲン「本当に俺のやってることは何なのだろうか エレーナよ俺にも解らない」
リーゲンは側に寄り添っていた 黄金三頭飛竜に優しく 語りかけるかのようにみえた
飛竜はなにも答えない ただ その碧眼の瞳に雫が一つ 零れた

リーゲンは無言で飛龍にまたがり 碧空へと消えていった



第五楽章「狂氣のアヤ」

アヤ 深くフードを被り 六頭飛竜に乗ってルバームを偵察
アヤ「どっ こかに〜 うまそうな〜 鴨居ないかしらン♪」

ミランの回想 ミラン「……幸せにな(ウププ)」
リスティ「ありがとうございます お礼に これ をさしあげましょう」
ミラン「わーい……って これは〜!!」
リスティ「はい 伝説の聖剣 天喰狼 ですが?」
ミラン「(一瞬リュークをみて)お前 自分が何をしでかしたのか 解っているのか?」
リスティ「貴方の御武運をお祈り致します」


リスティ「…ということで デルトック地方はいまだ未開地が多いため面白い穴場だと思いますが」
シリア「なるほど」
ミラン「そこの王様が持っている 宝の一つが かつて魔皇を封じた天器という伝説もある(ウソ)」
タナカ「是非とも 拝借願いたいものだ」
ミラン「そして と〜ても強い怪物が 何かのはずみで開放されてしまったんですよ リュークさん」
リューク「うぉぉぉ〜!!」

一同 デルトックへ 途中アヤの飛竜の脱糞だっぷんを落とされ タナカの頭の上にボトッ!

アヤ デルトックに潜み 魔皇信仰の闇司祭として 裏で領主館をのっとる計画を企て 指名手配中

タナカは街でアヤを見つけ 問答無用で勝負を挑む
人込みが集まる中 私服の間者がアヤの顔に気付く 飛竜はいない

アヤの『嵐於狂宴流舞』や『嵐於狂起祷衝』を楽み 周囲の住民が洗脳され シリア達に襲い掛かる

役人が 数十人押しかけ アヤ 『古式垂直跳躍』+飛竜を呼んで逃亡

ファーラム側 デルトック辺境伯領 ウォン伯爵婦人領
前々ファーラム国皇の愛妾にして デルトックの統治者がスィフ=ウォンの祖母
アルンザード側 デルトック公国 領主 魔皇圀 降魔神軍近衛団長リフィラム魔公爵統治
代行統帥 スィフ=ウォン

得物は白鷺をかたどった掃闘柄スェプトヒルツ刺突剣レイピア
黒を主体に黄金を装った無ヘルム板金鎧プレートメイル
流浪の師範 ハイネストの弟子 2年前に壊滅したカレイドの街の盗賊結社の統領 ザナック の娘だともいわれている

スィフ=ウォン「で ちと尋ねるが?リュークよ」
リューク「おう」
スィフ=ウォン「お前は あの狂牛鬼オルダウロス殺しや 不夜街カレイド の暗殺者組織を滅ぼしたシュナイダー一団の 天つ狼を求める牙 の あのリュークなのか?」
リューク「ああ あれの事か?連れの中に 組織の義賊スカウトがいてな 悪事から足洗って その技まっとうな道に使いたいらしいから 助太刀してやった」
スィフ=ウォン「剣筋は そうとなものだと聞いている」
リューク「まだ 満足はしてないぜ」
スィフ=ウォン「よければ 私と剣を交えないか?」
リューク「自信はあるか?」
スィフ=ウォン「それなりに」
リューク「よっしゃ! 来いや 来いやぁ!!」

リューク VS スィフ=ウォンの試合

そして降魔神軍がファーラム攻撃の開始を行った事を知り タナカ戻る
リューク 怪物 だらけのこの土地と 天喰狼さがしの情報集めに デルトックに滞在
デルトック ファーラムに対し宣戦布告

西から降魔神軍 南からデルトック軍 進行(デルトックの言い分は ファーラムとは元々逃亡した一将軍の反乱勢力でありながら増長し 後に武力でわが王国を従属させた 忌まわしい賊国だからとの事)

ファーラムが陥落

南部もデルトックとヴィーナ=ロレイン家と戦闘 リューク デルトックの傭兵として戦いに参加

デルトック陣中にて
スィフ=ウォン「リューク 天喰狼を探しているといったな  それならばお主と一緒にいたあの ミランなるものがもっておった もう一つの剣がそうであろう」
リューク「なっ……なにぃ〜!?」
リューク スィフ=ウォンの薦めで  シリア達の捜索を待つことに

マグダル陣営
ヴィーナ「まったくいい迷惑ね ドレイラ ここは捕獲で頼むわよ」
ドレイラ「まかせてっ と軽くは言えないけど 最善は尽くすから」


闇の閃妖狐 ドレイラ=フェルソリュー 精霊の森に捨てられ 闇妖狐の好奇と迫害の下に 魔性の森にて30歳まで育つ極まれな妖狐
その後デルトック破魔法術兵学校に入学 卒業後 しばらく密偵としてデルトックに仕えるが ある迷宮探検にて一攫千金してからは脱団して冒鋒者を営む

が ヴィーナと仕事上 闇妖狐と芥子の実畑園をめぐる縄張り争いの依頼という縁があって現在 ファーラム側に雇われている



二日後戦場でリューク VS ドレイラ
『古式呪縛』で体を縛られる リューク
リューク「ん〜……なんじゃあ?こりゃぁ〜!!?」
リューク捕獲 が 戦場の騎兵からファーラムにシリア達がいることの報告を受け
リューク「そうか ええぃ邪魔だぁ!!どけぇい!!!」
と 破魔法を氣合で吹き飛ばし 急いで戦場を離れる
ドレイラ「な……なに あれ?」

遠くからリュークの怒音声 と 吹き荒れる砂煙

「ま










ぉ !!」

両軍一時 戦闘停止に



第六楽章「奪還」

ヴィーナ 北方のハールヒレト聖帝市国 第16代目聖剣大帝サンソレオに助請
ヴィーナ「……以上 わが領土はともかく 母国ファーラムを 魔皇の手よりお救いください そして これ以上の戦火が 大陸中を覆わないように」
サンソレオ「委細・・・承知!」

サンソレオの息子 セリオスロ聖騎軍動く

アヤとシリア達 ファーラムへ行く途中 アルフサの台草原で六頭合成飛竜キマイドラグゥーンとの戦い

ドレイラ「昔の古書の中に 合成獣の作り方があって」
ドレイラの『古式微分獣解螺旋』の詠唱で 六頭合成飛竜の運動を止める
ドレイラ「合成獣の結合部品を分解する破魔法を 最近解読したって訳で 貴方達に興味がわいたから後を付いてきたんだけど ついでだから仲間に加えてくれる?」
シリア「そうね ことわる理由もなから……よろしく」
ドレイラ「はい よろしく様」


アヤと一味の戦いを水晶球で眺めている 黒き外套の女
「まったく……あいつは 私ととんでもない化物達と戦わせようとしたのかしら……ちっ バックに付いているあの女さえいなければ 魔皇など……でも ど〜しよ 今後の身の振り方……私のバックにも 巨大な組織(ドレイ)が必要かしら……」

占領下のファーラム 降魔神軍 進駐
ファーラム方面軍団長ハーケン=ロイズの命による 王侯貴族を捕らえて裁判にもかけず
みな殺しの事実を知る タナカは 静かに震え 剣を抜き 天に翳す
タナカ「我が一族 皆凶牙にかかる 是 狂おしいほどの悲しさなり だからこそ 我が人心としての怒りを
邪悪を誅す唯一の剣に変え 聖君ナゴズギールに捧げると供に 生涯正義を貫き通すまで!」

ミラン酒場で蛇女に誘われ 路地裏で盗賊の襲撃に遭う
その際 ハイネストと出くわし ハイネスト 平晏飛燕剣にて 【Z字斬り】を披露
ミラン 役立たず の天喰狼刀 と ハイネストの復刀 平晏飛燕剣 と喜んで交換
ハイネストは琥珀月皇国に向かう

リューク 一足違い

セリオスロ軍 ファーラム城下で降魔神軍ファーラム駐留軍と衝突
タナカ セリオスロ軍に合流城攻めに参加 落城
シリア 城の横を流れる小川より何やら妖しげな樽が流れてきた事に目が留まり 中に生命反応がある事を感知し開けてみる
中身はハーケン=ロイズ 樽を空けられてショック死
懐には 琥珀月に転在中の魔皇宛ての手紙が!

タナカ「そうか……皆のもの 魔皇は西大陸が琥珀月皇国ビクトラウト城に滞在し サンソレオ猊下も西大陸へ向け立ち挙がられた 今こそ決戦の迫り際なるぞ!!」
ミラン シリア「つーん」
リューク「ハイネストは向こうの大陸に帰ったらしいし 西の妖怪は強いそうだから大歓迎だ」
ミランシリア「つーん」
タナカ「こらぁ〜このまま  邪悪の権化をのさばらしていいと思ってるのかぁ〜」
ミラン「いえいえ あっしなぞと〜てい……」
ドレイラ「たしかに 貴方は戦力にならない」
ミラン「なら 戦力になる あんたは決まり」
ドレイラ「え゛゛っ」
タナカ「んんんんっっっ???(ど アップ)」
ドレイラ「ハ…はい(こ…こわひ)」

ミラン「たとえ 世界が魔皇の支配下になろうとも 僕にはかんけいないも〜ん」

ミラン 逃亡

タナカ「わしは〜 そのおなごを〜 戦いに〜 はなんというか ほんとは……いや……コホン 今なら間に合う あの男を追っていきなされ」
シリア「?」
ドレイラ「!プッ クク……」
タナカ「いや……だから……なんだ……」
シリア「??????????」
(ドレイラ シリアに耳打ち)
シリア「……バッバッ ば か か か かぁぁぁぁぁ!!! 」

どかっ☆っと一発
シリア「冗談でも 次にそんなこと言ったらこの程度じゃすまないから!!!」

タナカ「か……勝てるここのち……か……ら……ツキタ」



第七楽章「闇陰る北武の玄贅 照出づる東龍の青輝」

季節は冬 ファーラムの戦いのあと セリオスロ軍は西大陸へと行軍
後 ハールヒレト自治領主 聖帝サンソレオ率いる聖騎本隊 到着

サンソレオ仲介のもと ファーラムの生き残りとなったロレイン家とデルトック辺境伯領は休戦協定を結ぶことに
ロレイン家の領土の南半分を デルトックに譲渡するがファーラム領はそのまま ロレイン家が引き継ぐというものであった

無論 男爵位とは言え 皇国騎士のブレイハルト家の生き残りたるタナカは家事は兄 ボナロッティの生存を確認してからということで概領を執事に託し 懲悪の旅を続ける

壊れた地下鉄の入口線路が梯子のようになっている 地下迷宮 超古代皇圀 の 巨大都市の廃虚

リューク VS 暗黯元帥エグゼッフ
エグゼッフ「黯現クロウツツ流 自己自演目 舞え舞え 祀器 富士鷹茄子よ!秘奥義! 【大見得演武が血の舞】!!」
薙刀を二つ合わせ 幾方向にも 回転 させながら リュークを襲う
しばらく両者 斬撃を交し合うが リュークは 一息 つくと
「うぉっーー!りゃぁぁぁーーー!!!」
という大怒号と供にに 回転するエグゼッフの薙刀ごと唐竹にぶったぎり エグゼッフの顔に つう と赤い線が走る
エグゼッフは清々しい表情で
「お主 鮮やか!」
といって後ろに どうっ と倒れる

そして リュークは エグゼッフの背中の業物に
リューク 「ぬぅ!!」
と 眼が止まり 剣を拾い上げる
リューク「剣は使われて なんぼ だな 天狼!」
と その剣を背に留める

捕虜となって幽閉されていた セリオスロの配下ミゲイルと聖戦士隊を救出

その晩の野営にて眠れる シリア
現れるは 属にいう吸精傀

????【夜が宴の溟神と

罪深き黒の戒律に於て

君のもとへ

闇自体に罪はなき

ただ
魔王が思うままに 世界を支配することが罪

屈する者に圧政を そぐわぬ者には制裁を……

君も

今を拒んでいるが
過去を捨てる為

旅に出たんじゃなかったのかい

望我悟汝解刻】

ダーンと扉の開く音

ドレイラ「一体……?あ あんた誰?」

そこには直立をした闇山羊の吸精傀 背中には人の顔らしき 影が蠢いている
???「我等は 夜空を詠み 裁きを血祭る 魔皇が近衛…」
といいながら スッ と消えていく


翌日隆起した地下鉄の入口から西大陸に到着 見降ろす様に大地が見える

タナカ「一同 魔皇は 琥珀月にあり いくぞ!」
リューク「おおっ!!」

シリア「解っている……でも だからといって……なぜわたしなの……」



決章「銀の望月欠けし刻」

暗幡やみの向こうで……呼んでいる……」ハイネスト=マクベリー


セリオスロ軍と合流
タナカも一部隊を任せられ シリア達は砦に潜入し城下町に入る

セリオスロ軍 VS 琥珀月皇国 ビクトラウト軍
城下前の砦シャドゥブルグ関での戦い
タナカ 戦場で蝙蝠妖黄猿グレムリンに記憶消去 行方不明

シリア達 ビクトラウト城下街に夜襲
シリアとその一味 VS さすらいの剣嘩組
(カルクレアー バルジェイ レッカ レイカ シュナイダー リチャード)
リチャード「招かざる客人よ 噂は聞いている」
ドレイラ「ええ 私も“さすらいの剣嘩組”と言えば 前回の怪物捕獲大会の優勝チームですよね 隣の大陸にいても情報は流れてくるもので……」
ミラン「うっそ〜!?」
カルクレアー「お前達に恨みはないが こちらは将軍への義理がある」
レイカ「勇敢なるもの達よ 信じる星があるのなら祈るがいい」
シリア「別にないけど……」
シュナイダー「ヘッ どのみち俺……おっ?」
リューク「お?……おおお!!」
シュナイダー「(片手をあげ)奇遇だな!でも (握りこぶし 親指を立て 下につきつけて)手加減はしないゼィ!!」
リューク「とーぜん!本氣でかかってこいやぁー!!」
ドレイラ「知り合い?」
リューク「おう もと同じ旅をした仲間だ」
シリア「やっぱ なん〜か違うあんた達は……」

カルクレアーの行動 天を仰ぎながら高らかに歌い上げる
ドレイラ「あれは『榮神於聖天舞奏』!?」
徒党パーティの霊質が向上
バルジェイ『空帝於双鏡共闘ミラーサイド!!』
それぞれが 分身し相手の徒党パーティが 12人に!

リチャードはリュークの猛攻を2人で交わしながら ミランは レッカ2人の猛攻に逃げ回る
レイカ全員に『古式波蝶守与サイコプロテクション

レイカ『海王下恵陽祝福衝ホワイトブレス
*魂体攻撃無効
シュナイダー『炎王於激蛇咆ラグナ・バスコーン!!』
火を噴く 巨大コブラ出現
シリア ちとやりずらい……
シュナイダー『炎王於激流律ファイヤーストーム!』
バルジェイ『屍海王於如腐瘴濁沼獄律リ・ゾアン!!』
徒党パーティの足元が黒濁粘土コールタール状に変化

カルクレア「雷帝於光闘展開バトル=フィールド!」
バルジェイ「煉皇影跳躍ダーム!」
リチャード「嵐王於飛翔風颯テク=ターティス!」
レイカ「海王於霧雲昇ファルーレ!」
レッカ「石王於地蹴昂ギグ・アラウンド!」
シュナイダー「炎王於炎飛翔バーディ!
空の12人「せーの!六大霊主極放渦マッド・カーニバル!!」

シリア一向 ずたぼろ 牢屋にいれられ タナカの不明を聞く

二週間後 決死の砂漠で大蠍の餌の寸でにて 犲狼街道の巡視隊 アスクート=ボナロッティ に拾われる

ディストリック冒鋒宿舎行会 総本部 総評 及び 犲狼街道共和國 最高共議会 議長
豺路党 党首 ダニエル=ホイール 通称 フィクスカード
フィクスカード「嬉しい限りです こうやって噂の勇者達をお迎えできることが と 同じくして貴方がたがご存命というのは魔皇陛下 にとっては厄いでありましょう」
リューク「ふん この大陸は奴の庭だ だからといって俺達は逃げる氣なんてねぇ」
シリア ドレイラ「……はぁ〜」
フィクスカード「いいでしょう 私もこの陛下 いや 魔皇が統治する悪夢の現状を憂いやまぬ者 非力ながらにも助力いたしましょう」
リューク「あと ここが豺路党の本部だろう ザッシュって奴しらねぇか?」
フィクスカード「ええ 確かにいますが 彼の仕事は秘密中の秘密ですので連絡をとりましょうか?」
リューク「別に どうでもいい」
コサックとスペルマウス登場  向こうの部屋には 縄で縛られた使い闇妖狐
フィクスカード「ところで 私はタナカなる御仁の居場所を知っていますが……」
一同「なにぃ〜」
とある 琥珀月領内の司法神ギールファクトを信仰する 元イルハイム公爵家の隠れ村

で タナカ畑仕事

タナカ 帰宅
スザンナ「プーちゃん!」
タナカ「御嬢様!!」 むに〜い
コサック「だめだコリャ」
ドレイラ「おにあいじゃん」
シリア「幸せそうだし」
リューク「うむ ではリターンマッチといくか」
ボナロッティ「弟よ……幸せそうだな」

シリア達 ビクトラウト城へと旅発つ が 村は獄狗の奇襲にあい 炎の海
タナカの覚醒
残りの住民 結局 ここはもとイルハイム公国の人たちの村 あるかくれ神殿の大聖堂にて 全員東街に逃亡

男達は街で武装化 タナカは大聖堂のシンボル 祀器 轟 より神の声を聞き 轟を入手

タナカ「神の使者 轟よ 我らにこの危機を乗り越える 力を与えん」
轟を一振り
すると ぞろぞろと白き英霊の一団が外へ向かって飛んでゆく 獄狗達は無人の建物や 英霊の一団に向かって攻撃している

シリア達 村の異変に氣付き帰ってくるが 誰もいない 英霊の一団が残った獄狗を退治していた
シャドゥブルグ砦 が陥落した情報が入り 改めて ビクトラウト城へ

途中 空を飛ぶ繁殖の翼馬ペガサスニ体に引かせた浮遊馬車と 十数体の鷹馬ピポグリフの騎馬隊 そして 馬車より降り立った蒼色の髪と瞳をした青年に遭遇
リューク「おお!ザッシュか?」
ザッシュ「ああ リューク 久しぶり」
といって  ぽん と大きな黄金の腕輪を渡す
リューク「ほう これは?」
ザッシュ「まぁ選別だ いざというときの路銀にでもしてやってくれ 」
リューク「くれるのか?だったら遠慮なく んで 今は盗賊やめて真っ当に働いているんだろうな?」
ザッシュ「ああ だが これまでの行いからして  命を狙われるの当たり前 だから ダニエル=フィクスカードって名前を変えて  堅氣な仕事をやってる」
リューク「おう そう……ておい!お前がフィクスカードかよ?じゃ 俺達は幻霧の都で既に合ってるじゃねーか 一言いえよ」
ザッシュ「だから 聞いただろ?彼の仕事は秘密中の秘密だって あれは影武者で俺は部下の仕事振りを 大陸中を観察して回っているって 訳さ」
リューク「あいかわず ややこしいのが好きな男だな……まぁいい 時間が空いてればついてこい!」
ザッシュ「ああ そのつもりで 王族並みの居心地のいい馬車を用意してきたからな…」

城下前 サンソレオ そして 聖騎本隊到着
セリオスロ軍と合流 城だけはどんな攻撃もびくともしない

城門前にハイネストがただ一人
軍が突撃を繰り返しては ドッ と消える

サンソレオ「リューク解るか?あれが ハイネストだ」
リューク「サンソレオよぅ あんたは俺と勝負してくれなかったが…… あんたと ハイネストどっちが強かったんだ?」
サンソレオ「ハイネストが 二手先だ」
リューク「おぉ 上等だ!」
と闘いの申し子は 剣の柄に手を掛けたまま ハイネストへ向かい掛けてゆく
ハイネストはその挙動に応じ リュークの方へ刃を向き直す
そして二人は橋の上で対峙した
リュークは嗤う
リューク「待たせたなぁ……」
ハイネストは目を閉じ
ハイネスト「ああ 待ち侘びたさ……」
そして細目がちに リュークを見据える
リューク「ググゥ いい感じだぁ……んンンン……じゃぁぁぁー! いっくぜえぇぇぇーーー!!!!」


リューク(天喰狼刀) VS ハイネスト(ウデータト+地呑獅刀)

リューク「…!抜けた!!」

両者 互いの攻撃を

寸 で見切っては返し合い

その 寸先の見切りを超え

無数の擦り傷を織り合い

互いの鬼魂を削り競う

城門橋は 紅蓮の血煙がたち込めては

紅き斗いの雲霧に 一層被われ
幾千の火花を飛び散らす

剣の瞬光と
互いの刃と刃が唸り 
繰り出される颯音

それは

緋く

激しく

鋭い

という三感覚のみが伝わるのみの
真の闘伸スラが到達する剣域

やがて

がっ

と切りむすぶと ハイネストが一言

「見事だ」

と云うと全身のいたる傷から血が吹き出す
まま
橋から倒れる様に 奈落の崖に落ちていった

リュークも 全身の筋肉は張り詰めては
いたる処の血管が浮かび上がり
小さな刀傷からは血が吹き始めると
がくっ とひざを落としかけるが
剣を突き立て それに耐えた

「いけよ てめえら……」


ドレイラ VS レイカ
なぜか 身の上自慢 合戦に

コサック VS シュナイダー
シュナイダーの極悪爆発黒魔法に対し
コサック「ほいっ 『古式解除キャンセル』 もいっちょ 『古式解除キャンセル』」

ボナロッティ  VS レッカ
アスクートの奥義 眠りの霞
レッカ 睡眠 アスクート 涼しげに退場)

アスクート「実力者同士の対決とは 得てして刹那の交殺であることも多し  かといって大儀とやらに拘りて意味無き血を流すこともなかろう……」

スペルマウス VS リチャード
幻身と破魔法攻防戦 決着は結局つかず


シリア VS バルジェイ


はっきりいって容赦ない シリア袋ダダキ
シリア 例の武器で切り合いするかと見せかけ ビビる バルジェイの顔面に『乙火激』
バルジェイ「こ 小娘……雷星精88の支配 飯綱の野鎚を……いや……それよりも 飯綱の主 雷王が一族の天器 三千大千星帥イルミナ称し美嵐戟エトワールを……どこで……手にいれた……がくっ」
シリア「(うつむいて)それだけは……聞かないで……私にも……」
愚連隊 退却

で メインイベント

シリア VS アル=パピシャス(城の各階や城下外の空には オーロラヴィジョン)

アル=パピシャス 首と下半身切断される


アル=パピシャスの 【滅衝輪廻ディストリック・ローテ

すると 喉から顎を掴むように手が生え その手の甲に口があり
中指には赤い指輪 媒体 がはめられている
そして 上半身から さかさの上半身(人数5人分)が現れ
それらが反転して身構えている(宙に浮いている)

一方 下半身はというと 股がさけ足首がちぎれ飛び
それらの脚がクロスし 骨が上下に鋭利に突出して
刃の部分やつかの部分が狂器となりて 粉砕丸 の誕生
上半身のアル=パピシャスの手に『古式転送』
一方 本当の口からは 中途半端に 宝珠 が
珠は口に入れたままである 髪は乱れ筋肉 りゅーりゅー
血管 ぷちぷち 流血と異妖な分泌液 だらだら  そして パピシャスは にたり と シリアに微笑んでは粉砕丸を向ける

(うーん 問題の男根はというと このマトックは 長槍斧ハルバードの様に刺しを可能にした訳で 
ちょっと移動させれば……いくら 度胸が付いきたっていっても 
シリアは『雷帝於飯綱野鎚』を出すどころか 失神しちゃいます
(カメラさん このシーンはシリアの後頭からお願いします 
小道具さん槍は出し入れ自由で 丸いものは飾りという感じでお願いします(極苦笑))

一R シリアの攻撃破魔法は効く(本当はアル=パピシャスの下の上半身達が 自分で傷つけている)
上のアル=パピシャス(自分のつけた傷で)苦しそう
ニR シリアの攻撃
下のアル=パピシャスの攻撃
シリアが1R目で仕掛けた攻撃が自分自身の其々に返ってくる(いかにも下のパピシャスがしかけたように)回避可能
上のアル=パピシャス 『海王於完癒』(わざと体全体に)

シリアが上のアル=パピシャスを狙おうとするとき 下が同時に牽制してくる

三R 以後くりかえし
そして シリアが自分に援護破魔法を掛けた時にだけ
次のラウンド 下のアル=パピシャスは本当に行動する

降魔神軍陣営 ナムクサンダラからの援軍が到着
しかし 攻撃してこない
向こうは様子をうかがう
サンソレオの(シンキョオー)
ラトゥヌムゥの(マギ)
フラッシュ=バックの(ザンクギール ファイナル)

其々の天器の威光で【減衝輪廻】が解ける

ぼかぼかぼかぼかぼかぼか……

パピシャス      「くっ……【我の名は法……我が魂こそ理……

この時 アル=パピシャスの喉から生え出た手の 中指に填められている 赤い指輪 がぬめりと光る

リスティ「(別の場所で空を見上げながら)ま まずい……あれは自己媒体の呪詛……」

シリア「……(風乙女シルフィードの召還)もうやだぁ……
……何で私の周りには変な人や出来事が……

【お願い 魔皇 よ……

いい加減に 闇 に



て ! !】」

その叫びに共鳴してか 場内に
 すっっげぇぇぇ 波動が働いた!!


(アル=パピシャス)       ……我が言葉は真実

(突然 脳裏にシリアの姿) オネガイ マオウヨ ヤミニ カエッテ……】
























ー!


…… …」


魔皇は
消えた



タナカはビクトラウトの街の隠れ教徒 そして 奴隷階級の住民達と決起して 城下で 戦いつづけていた

すると 都市の外回り全体を炎に囲まれる

今まで待機していたナムクサンダラの援軍から 一人 上空に浮遊
ウェーズである

サンソレオ「くっ 炎単体だけでもこの凄まじさとは……]
シュナイダー「かなりの上級単語だな……」

ウェーズ「悪だから倒さねば……妖怪だから根絶やしにしなければ……それは お前達 人間どものエゴだ!! 俺には……お前達の方が……バケモノに見える……

【我が名と

世の理に於て

陰と炎

双魔競え 我のもとへ

閻魔極煌渦ヘル・ヴァネット・キングダム!!】」

その規模  投射型の死黒核爆烈○獄

がビクトラウト城下に向かって放出される

バルジェイ「クサイセリフだ 今の時代じゃうけねーよ

【我が名



陽と炎

双覇集え 栄光のもとに

天神極輝渦ロード・バルハメニット・キングダム!!!!】」

その規模  超原○崩壊励起

とぶつけて相殺させる

バルジェイ「破魔法は一級品だ……
じ ゃ





! ……(いない)ちっ 見事な引き際だ……座布遁と名乗るがいい……」
ドレイラ「それよりも アンタ何者?」

そこにはウェーズの姿なく ナムクサンダラからの援軍もこちらを警戒しながら 退却している

サンソレオ「ブレイハルト殿」
タナカ「はっ」
サンソレオ「承知の通り 今だ この地には邪なる妖怪がひくてあまない よからば この地に我等の主君ナゴスギールが法を司る神官の長となりて 西方を鎮めてはくれまいか 16代目聖天大帝サンソレオ=アモナート=ウル=ヴォートベンとして 貴殿をデストロイアンテス=ナゴスギール神殿法王として任じたい」
タナカ「はっ 光栄あまり過ぎたりし 畏れ多いことなれば 聖騎士としての研磨未だに滞りたるに 今暫くのお時間を戴きたく畏まりたてまつります」
サンソレオ「よい 良き決心を待ち望んでおるぞ」

援軍に行こうと立ち上がる イムジャガール島 と 三代目破魔剣聖との対立

海に浮いてる 三代目破魔剣聖 と 岸にいるディルス がにらめっこ
ディルス「終ったぜ?いつまでそうやってるんだ……」
三代目破魔剣聖(全身甲冑で口元だけない兜)「(ニヤリ)」
として消える
ディルス「猛獣が牙を噛み馴らし 発火点を伺うが為 あえて魔性を覆い隠す といった所か」



終章「白い奇跡」
(オーロラヴィジョンより)
ミラン「ハイ こちら現場のミランです  今大陸の英雄シリアが魔王を退治し……
(巨大な竜巻と供に まだ 傷心の癒えぬシリアは風を纏い退場)……」

会場 騒乱

(しばらくおまち下さい)

ミラン「城から出できていますんっ……あれ……ぷぷ おっ〜と伝説の怪獣シリア!人化したとはいえ やっぱり デ カイ! 外見も ムサイ!!  すみませ〜ん もう 我らは あの恐怖を味わなくいいのですね」
リューク「おうっ!!」
ミラン「そして 一般には知られざる 魔皇の御名なんですが……」
リューク「おう その名もアヌ……ア、阿呆なタナカ……だ」
ミラン「……アホンダウラぐらいにしときましょう」
リューク「アホ?阿呆アフォか……おう それでいい」
これより シリアの 生ける巨傀伝説が始まった
ミラン「どうやら 先ほどの風は 魔導士ドレイラが 退城していったもようで……」

ドレイラ 実は珍品マニアで ナムクサンダラにいって 粉砕丸を入手 しか〜し祀器の呪いで 人目には巨身猿傀に見える!!

ミラン「彼が リューク……です……」

これより リュークの 生ける巨猿伝説が始まった

出陣のとりやめで お片付けでごったがえす密甘楼園イムジャガール橘蜂ハニキラ

ただ ディルスとカカナゴスだけ 時が留まったかのように座にある
カカナゴス「……玉者とは常に孤独 必要以上に安堵よわみを垣間見せてはならぬもの とりあえずは安心か……我が義理しゅごしゃたる弟伸かみひとよ」
ディルス「前神皇 が 闇の主である限り 民が闇を失わぬ限りパピシャスモーヴィスも また 有り続ける そして 吾があるじクライスとして目覚めし時 愛姉つとめとは離れますよ」


回想 ディスコでミラン ザッシュ会談
ミラン「闇の青年実業家 この戦いをどう観る」
ザッシュ「彼女 次第だと思うが……」
ミラン「あっ やっぱし(笑)たしか リュークは君の戦友だった筈だろ」
薄茶の遮光眼鏡サングラスを掛けた蒼髪の青年 ザッシュ
ザッシュ「まさか 君が友情なんてモノで 俺を動かせると思ってないだろう」
ミラン「(女の人が写っている 鏡張りのサングラス)……解った 以後 あのお姉ちゃんに関しては手を出さない」
と ミランの眼鏡に 別のお姉さんが映る


チャ!チャ!チャ! チャ チャ チャ……
恍惚トランス系ミュージック)

ミラン ザッシュ「(高級ワインで乾杯しながら)よ か ろ う!」
その ミランとザッシュ越しに踊っているのは……
ザッシュ「出会い が肝心だ メイク=アップといこうか……」

サディ ミランと
シリア についての商談の為にここにくる
そして指定された卓にて 腰を落ち着ける

しばらくすると卓の上の 倒れたワイングラス
周囲の香
そして眼前の人らしき モノ に氣が付く

それは ソファーにややもたれ掛かるようにして
顔を右側に そむけぎみ にうつむき
艶やかな蒼髪にて 右上顔部を覆い隠している
が 他の部分を見ることにより
肌を色白にかした事がわかる

対の左顔部の方はを閉じ
紫色パープルの唇より 一筋の紅雫を垂らしていた

サディは黙ったまま 暫くその尸青年したいを観察していた

とくに注意を引いたのは
身なりドレスそして 裾をまくり挙げて装着している 右腕部の純白の小手
その先端たる右中指 人差指に挟まっている
封書面には「縁逢あいにして愛見まみええることなき 目前もくぜんの君へ」と掛かれている

サデイはフッと微笑して
「右は義手 そして義眼か……」
と手紙を宙に浮かし 燃やす
その中からローズ=ポプリの花びらが溢れ 宙に舞いながら言葉を発す
「たった 一目で 死ぬほど 恋しました」


サディ「一目だと……この大嘘つきが……」

そして季節は 春 へと



彼の勇銘は シリア

妲輝伸(きせきひめがみ)の二つ名をもつ 西大陸 随一の英雄であり

大陸革命期において 幾多の伝説が謳われ 秀名を馳せし烈傑

永遠の剛戦士 リューク

聖帝の勅法王 ブレイハルト

黄金の魔女 ドレイラ

夢詠の旅人 ミラン=セル を従え

東洋フォールの武閥 ロレイン家

西砂ロードの義団 ホイール一族

亡皇国ファーラムの騎兵諸々等

千余もなる聖軍を率い

聖帝アモナート法君が勅命の下

世界の悪の元凶 魔皇 アホンダウラを討伐せしめた

時代の救世主として

その名を恒久に刻む



第T番 終演






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